●所在地:東京都台東区 上野東照宮

●交通:JR上野駅公園口より徒歩5分。動物園正門を目指し、動物園正門手前で左に曲がり、前に見える鳥居をくぐると東照宮境内になります。東照宮への参道左にぼたん園の入り口があります。

●知名度:雪よけの藁囲いの中に咲くぼたんの花は上野公園の冬の風物詩であり、非常に人気のあるところです。特に雪が降った日には、持ち込み禁止と看板に書かれているにもかかわらず、三脚がずらりと並びます。なお三脚を使わなければ写真は自由です。

 冬ぼたん 東京都台東区 上野東照宮
■見頃■
 1月上旬〜3月上旬頃
 2002年の1月中旬に訪れましたが、沢山の花が咲いていました。人工的に咲かせているものなので、開園時期ならば確実に花を観ることができるでしょう。
 上野東照宮ぼたん園
 開園日:1月1日〜3月3日
 開園時間:午前9時30分〜午後5時(入園は午後4時30分まで)
 入園料:大人600円 高校生400円 中学生以下は無料
 ※2002年のデータです。年によって変動しますので、最新のデータをご参照ください。

■コメント■
江戸時代、江戸の町人は季節毎の花の名所に行楽に出かけることを楽しみにしていました。そのため園芸が盛んで、各地に花を楽しませる場所があったようです。ぼたんは江戸の町人が好んだ花で、上野東照宮自体の歴史は調べていないのではっきりしたことはわからないのですが、東照宮のぼたん園もひょっとすると江戸時代からあったのかもしれません。西新井大師にもぼたん園がありますから、社寺とぼたん園はよくある組み合わせだったのでしょう。
  ところで、ぼたんの花は一般的には春、4月中旬から5月にかけての花ですが、上野東照宮のぼたん園では土に工夫したり藁で覆いを付けたりと様々な工夫をすることで、冬にぼたんの花を楽しむことができます。もともとぼたんの花は正月の縁起物として珍重されており、冬にぼたんを咲かせる技術はかなり昔から確立されていたようです。春のぼたんのように派手さはないのですが、ちょっと季節を先取りするのも江戸の粋なのではないでしょうか。特に年に1回あるかないかの大雪の日には、何とも言えない趣深い花見が楽しめます。
春のぼたんと比べて華やかさはないですが、藁囲いのなかに花が咲く様子が、なんとなく侘び寂を感じさせます。
 三角形の藁囲いが並んでいる様子が、なんとも可愛らしいですね。 
ぼたんの栽培は非常に長い歴史があり、品種改良が進んで、花の色も白やピンクなど色とりどりです。
ほんの少しですが、ロウバイ、福寿草、水仙など、冬ぼたんの時期に咲く他の花も植えてありました。
ぼたん園出口付近には饅頭やお茶を販売するコーナーがあり、五重塔を見ながら一休みすることが出来ました。
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